研究課題
目的:尿路の機械センサ-、時計遺伝子と下部尿路機能障害の関係を調べた。研究成果:夜間頻尿・夜間多尿の血中・尿中バイオマーカー候補の探索。対象:夜間頻尿・夜間多尿と同年齢・性別の正常対照者。方法;血中・尿中メタボロミクス解析を実施。結果;CE TOFMAS、LC TOFMASによる血中、尿中物質のメタボローム解析。難治性過活動膀胱患者の血中・尿中バイオマーカー候補の探索。難治性過活動膀胱患者、難治性夜間頻尿患者、正常対照者の、血漿・尿のメタボロミクス解析を実施した。結果:複数の候補物質が検出された。詳細は特許取得のため後述予定。遺伝子改変動物の排尿行動;排尿行動検査用代謝ケージ(既存)を用いた結果、ある特殊なClock変異マウスを夜間多尿・夜間頻尿疾患モデルマウスとして公開特許を取得し、論文投稿中。マウスのex-vivo 膀胱上皮細胞培養系の作成と実験;野生型マウスでは、各種時計遺伝子群の概日リズムは保存され、TRPチャネル、Piezo1、VNUTなどの機械センサー群の概日リズムも保存されていた。上記のある特殊なClock変異マウスにおいて、ex-vivo 膀胱上皮細胞は、各種時計遺伝子群の日内変動が消失し、これと同期してTRPチャネル、Piezo1、VNUTなどの機械センサー群の概日リズムも消失していた。摘出マウス膀胱によるEx vivo実験:各種時計遺伝子群の日内変動、TRPチャネル、Piezo1、VNUTなどの機械センサー群の概日リズムを検討し、伸展などの刺激に対する細胞内カルシウムイオン濃度の変化、細胞外のATP 放出量の変化を測定した。いずれにおいても、野生型では概日リズムが保存され、Clock変異マウスでは消失。
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