排尿筋および粘膜筋板の自発収縮制御における膀胱の内在性弛緩機構の役割を調べた。伸展により排尿筋から放出されるPTHrPは粘膜筋板よりも排尿筋で強い抑制を示した。カルシウム透過性伸展活性化TRPV4チャネルは排尿筋および粘膜筋板に発現し、TRPV4からのカルシウム流入はBKチャネルを選択的に活性化して自己制御システムとして機能していることが示唆された。SKチャネル開口薬は排尿筋、粘膜筋板で活動電位の後過分極を延長したことから、SKチャネルはPDGFRα陽性細胞のみならず平滑筋にも発現していると考えられた。これら内在性弛緩機構のアップレギュレーションは低活動膀胱を来しうると考えられた。
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