閉経後の子宮類内膜腺癌では、癌組織局所でのアンドロゲン(dihydrotestosterone:DHT)-アンドロゲン受容体経路によりエストロゲン依存性の腫瘍増殖が抑制されること、この経路が癌の発生進展機序に大きく関与することを明らかとした。さらにアンドロゲン合成を担う重要な酵素5α-reductase type1が、癌組織中のDHT濃度を制御していること、この酵素の発現が癌の増悪進展を抑制する可能性も示した。またDHTは、エストロゲンを低活性化する酵素17β-hydroxysteroid dehydrogenase type2の発現制御に関与することも示した。
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