アミノグリコシド抗生剤(AG)による難聴発症のメカニズム解明を目的とし、AG高感受性ミトコンドリア1555変異疾患iPS細胞を用いた薬物障害実験系の確立をほぼ完了した。これはモデルマウス作製が不可能である以上、唯一の機能解析系といえる。 有毛細胞と異なり、一般の細胞ではAGの取り込み機構がないため薬剤障害が起きない。そこでAGをiPS細胞内への移行すべくナノキャリアを検討した。まずHeLa細胞にAG搭載ナノキャリアを添加すると、濃度依存的に細胞死を起こすことが明らかとなった。また、疾患iPS細胞のキャラクタライズを行い、hiPS細胞に最適なナノキャリア組成の決定を行った。
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