研究課題/領域番号 |
26670758
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
木下 茂 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30116024)
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研究分担者 |
斎藤 嘉朗 国立医薬品食品衛生研究所, 医薬安全科学部, 部長 (50215571)
上田 真由美 同志社大学, 生命医科学部, 准教授 (60398386)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | メタボロミクス / 眼表面炎症 |
研究実績の概要 |
近年、ポストゲノムサイエンスおいて、生体内に存在する全代謝産物を網羅的に解析するメタボロミクスが、様々な疾患の病態解明の新しい手法として着目されている。申請者らは、今まで脂質メディエーターの受容体に着目して解析を行い、アレルギー性結膜炎やStevens-Johnson症候群などの様々な眼表面炎症疾患の病態に、プロスタグランジンをはじめとした脂質メディエーターが大きく関与していることを解明してきた。本研究では、受容体の解析に加えて、新たに脂質メタボロミクスの手法を用いて生体内での脂質メディエーターの解析を行い、眼表面炎症疾患の病態を解析するとともに生体内の代謝産物を指標とした疾患マーカーの発見につなげる。 当該年度では、アレルギー性結膜炎やStevens-Johnson症候群患者血清のメタボロミクスの解析を行い、健常コントロールと比較し、両疾患で上昇する脂質、両疾患で減少する脂質、また、両疾患の鑑別に有用であると考えられる脂質を明らかとした。これらは、疾患のマーカーになると考えられる有用な所見である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度には、眼表面炎症性疾患であるアレルギー性結膜炎やStevens-Johnson症候群の患者血漿のメタボロミクス解析を行い、健常コントロールと比較し、各疾患のマーカーとなりうる脂質を複数同定している。よって、研究はおおむね順調に進行していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、当該年度に判明している各種眼表面炎症性疾患のマーカーとなる分子について、症例数増やして解析することにより、マーカーとなりうる可能性について再度検証するとともに、その炎症制御にかかわる機序について、明らかとしていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究はおおむね順調に進行しているが、共同研究機関での手続きの関係上、動物実験が少し遅れておりその分研究費を次年度に繰り延べになっている。平成27年度には予定通り動物実験も開始する予定であり、繰り延べ分は必要となる。
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次年度使用額の使用計画 |
当初より予定していた動物実験に繰り延べ研究費を使用予定である。
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