角膜内皮再生医療の開発における重要な課題である角膜内皮細胞老化の分子機構を解明し、細胞培養中の老化を制御する基盤技術の開発を目指した。ヒト角膜内皮細胞に発現するラミニンおよびインテグリンアイソフォームを同定し、ラミニン511、521などの特定のラミニン分子と、p38 MAPキナーゼ阻害剤を用いることにより、細胞培養環境における細胞老化関連遺伝子の変化やSASP(senescence-associated secretory phenotype)タンパク質を抑制することによって、高密度で角膜内皮機能を維持したヒト角膜内皮細胞培養が可能になることを示した。
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