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2015 年度 実施状況報告書

母斑(ほくろ)における毛髪誘導再生能の検討

研究課題

研究課題/領域番号 26670772
研究機関神戸大学

研究代表者

寺師 浩人  神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (80217421)

研究分担者 榊原 俊介  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (50444592)
江尻 浩隆  神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (70529552) [辞退]
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード母斑 / 毛包
研究実績の概要

母斑の多くに剛毛を有する。われわれは本知見から、母斑細胞に発毛ないしは育毛に関する因子が存在するという仮説を立てた。毛包が母斑細胞により誘導されるのか(発毛)、存在した毛包が活性化されるのか(育毛)、あるいはどのような因子により細胞ー細胞間シグナルが入力されるのか、については不明である。われわれは後の薬剤としての利用を検討する上で、液性因子の有無についてその可能性を探っている。
これまでに手術により切除された母斑検体を組織学的に検討した結果、毛包は母斑組織内から発生していた。また、母斑組織が存在する場合、母斑細胞は真皮の最深層を超えてさらに深部にも存在しており、毛包は母斑の存在する部位のいずれからも発生していた。一方で、液性因子を考慮する上で、母斑外への拡散および周囲での発毛/育毛が考えられるが、毛を有するおよその母斑組織において母斑外での発毛は認められなかった。以上より、①液性因子が存在する場合には母斑周囲に基底膜が存在し、拡散を防いでいる、②液性因子ではなく、細胞膜に存在する因子ないしは母斑内での細胞外マトリクスにより毛包が誘導されている のいずれかが考えられた。
次に①を検討した。これまでに切除された標本から、母斑周囲に基底膜が存在するのか、を確認した。これまでの知見では母斑周囲に特異な基底膜の存在は示されていなかった。母斑に接して存在する基底細胞癌の切除検体を検討した結果、癌細胞は母斑へは浸潤しておらず、母斑組織はその形態が保たれていた。また、接点を詳細に検討した結果、基底膜様の物が存在し、隔絶していることが示唆された。以上より、液性因子の存在は否定されなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

母斑組織における基底膜の存在を示唆することができ、今後、さらに液性因子の存在の探求へとつなげることができたため、おおむね進展していると判断した。

今後の研究の推進方策

採取された母斑細胞をホモジェナイズし、毛包培養系における育毛効果の検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

本年度は主に組織収集と組織学的検討を行っており、培養は準備段階であったため。

次年度使用額の使用計画

培地の購入や技術補佐員の雇用などに使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 皮膚における光受容タンパク質の発現(第2報)2015

    • 著者名/発表者名
      楠元順哉、榊原俊介、橋川和信、寺師浩人
    • 学会等名
      第24回日本形成外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      盛岡
    • 年月日
      2015-10-08 – 2015-10-09

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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