研究課題/領域番号 |
26670775
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
桑原 理充 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (20326333)
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研究分担者 |
大崎 茂芳 奈良県立医科大学, 医学部, その他 (90273911)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | コラーゲン配向性 / 皮膚移植 |
研究実績の概要 |
14匹のSDラットについて ペントバルビタール腹腔内投与および局所麻酔下に1)無処理群 ラット4匹 安楽死処置の後皮膚を剥がして処理して皮革を調製する。次に、マイクロ波方式により、皮革におけるコラーゲン線維の配向分布を調べる。 2)植皮群 ラット背部の左右の皮膚に一片35mmの四角形の植皮片を作成し皮筋、脂肪創を除去し、 同部に戻して皮膚移植を行う。 すべて背部左がコントロール:移植片をそのまま元の方向に戻すケース(コラーゲン線維の配向方向が周辺と同じ方向)①背部右に90度異なる方向に戻すケース(コラーゲン線維の配向方向が周辺と90度異なる方向)。8匹②背部右に180度異なる方向に戻すケースを 2匹の移植後1,2,3ヶ月後の皮膚移植部の生着面積 元の植皮片との大きさの比較をする予定であったが、植皮の生着率が30%~90%程度と一定しなかった。植皮の面積を比較することは現段階に於いて断念しているが、これらのなめし革作成は終了している状態である。 今後皮膚移植として生着した部分のコラーゲンの配向性を観察し、コントロールとの比較、さらには 無処理ラットのコラーゲン配向性との違いを検討する。 また生着しなかった部分について創収縮の方向が 周囲のコラーゲン線維配向性と関連がある様に思われたため、今後 植皮の生着率改善の工夫と合わせ 調べる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
皮膚移植の成功率にばらつきが大きく、タイオーバー固定などに工夫をしているがまだ改善が見られない。
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今後の研究の推進方策 |
コラーゲン配向性を変えた皮膚移植は、部分的には生着している。次の行程である、なめし革作成が終了した状態である。コラーゲン配向性について今後観察予定である。 さらに皮膚移植の生着率改善のため実験を繰り返す予定である。 皮膚移植未生着部の収縮方向が周囲コラーゲン線維の配向性と何らかの関連性があることを示すことができるように 実験を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
植皮術の生着が一定しないため、次の実験に移る前に ラットの同一個体の他部位にて 皮膚移植の練習を行っている。データーを採取するためのラット購入数が少ないため。
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次年度使用額の使用計画 |
ラット皮膚移植術が 一定の成績が得られたら 多数のラットを購入し、個体数を増やした実験を行う予定である。
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