研究課題
アラーミン:DAMPsは壊死細胞の核より細胞外に遊離され、諸細胞生理活性を発揮する。名称のとおり、DAMPは本来、生体に有益な活性を発揮する。HMGB1 の場合も、自然免疫誘導、止血、修復などの細胞壊死に至った損傷に対して有益な活性を有する。あと一つのDAMPsであるヒストンも、循環血中では病原微生物やそれら由来のPAMPs, DAMPs が播種するのを封印するための血栓形成活性もある(immunothrombosis)。しかしHMGB1やヒストンが一定の閾値以上に発生し、循環して全身化すると、全身性の炎症(SIRS) や播種性血管内凝固症候群の原因となる。本研究では、これらのDAMPs がエクソソームと呼ばれる核由来の小胞に内包されることで、全身播種化は防御され、かつ標的臓器細胞のレクチンによってエクソソーム膜の特殊糖鎖が認識されて、効率よくターゲッティングされるという可能性の展望を得る事ができた。すなわちHMGB1,ヒストンはエクソソーム内にも内包されており、血中を循環しているという実験データが得られ、本研究の目的であった新規概念"Exosome Cargo Theory"の確立の展望が示された。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 産業財産権 (1件)
Biochem Biophys Res Commun.
巻: 456(1) ページ: 92-7
10.1016/j.bbrc.2014.11.040.
PLoS One.
巻: 10(2) ページ: e0117775
10.1371/journal.pone.0117775.
J Surg Res.
巻: 194(2) ページ: 571-80
10.1016/j.jss.2014.11.022.
Mediators Inflamm.
巻: 2014 ページ: 754069
10.1155/2014/754069.
J Cataract Refract Surg.
巻: 40(11) ページ: 1885-93
10.1016/j.jcrs.2014.07.026