研究課題
敗血症患者の免疫不全の病態を解析するため、平成27年度までは敗血症患者の末梢血単核球におけるサイトカイン産生能について解析し、単核球のなかでも特にNK細胞のIFN-γ産生能低下が重要であること、さらにポリミキシンB固定化ファイバーによる(PMX)治療にてIFN-γ産生能が回復すること、その機序としてポリミキシンBが重要な役割を果たしている可能性が示唆された。そこで平成28年度からはラットでの敗血症モデル(E. coli投与による)を作成し、小動物用ポリミキシンB固定化カラムによる血液浄化療法の有効性について検討する。新規に作成した敗血症動物モデルにおいて末梢血単核球でのIFN-γ産生能の低下を敗血症患者と同様に再現することとが可能であった。またラットに総頚静脈と大腿静脈にカニュレーションを行い、小動物用カラムを用いて1時間以上体外循環することが可能であった。現在、確立されたラット敗血症モデルでの免疫機能について体外循環前後での変化を解析中である。
2: おおむね順調に進展している
動物モデルが無事に完成できたため。
確立されたラット敗血症モデルでの免疫機能について解析ができれば、実際に小動物用カラムでの循環動態や免疫能の変化について明らかにする。
研究計画の実施が遅れたため。
敗血症性免疫不全対策としての血液浄化療法の有用性について動物モデルを用いて継続的に検討する。
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