敗血症では、CD4+T細胞におけるTregの割合の増加や、末梢血単核球でのIFN-γ産生能の低下を認め免疫不全状態にある。敗血症性ショックに対する治療法としてのポリミキシンB(PLB)固定化カラムによる血液浄化療法は、循環動態の改善のみならず、末梢血Treg細胞、血中IL-10濃度を減少させ、末梢血単核球でのIFN-γ産生能を改善した。その機序としてPLBがNK細胞と直接接することにより、IFN-γ産生能の改善していることが分かった。以上から、PLB固定化カラムによる血液浄化療法は、敗血症性免疫不全からの回復に大きく寄与していることが明らかになった。
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