研究課題
本研究では骨転移の分子メカニズム解明を可能にする、発癌から骨転移までを再現する骨転移モデルマウスの作製を試みた。まず、乳癌ウイルスのMMTV遺伝子プロモーターに発がん遺伝子であるHER2を組み込んだ自然発生型乳癌モデルマウスを入手しマウス個体の飼育および維持を行った。そして、申請者らが同定した骨転移に重要な遺伝子であるCadherin-11と、改変型GFP遺伝子とルシフェラーゼ遺伝子を融合させることにより蛍光タンパク質と発光タンパク質の利点を併せ持つffLuc遺伝子を2A配列で挟み、MMTV遺伝子プロモーター下に組み込んだ。このトランスジェニックベクター(MMTV-Cadhh11-2A-ffLuc)をエンドトキシンフリーのプラスミド精製キットを用いて精製し、直鎖化を行った。過排卵処理したFVB/NJc1の雌マウスと雄マウスとを自然交配させ、マウスから121個の受精卵を回収しインジェクションを行い、翌日状態の良かった98個の胚を偽妊娠マウスに移植した。得られた産仔の尻尾よりゲノムDNAを精製し、PCR法にてトランスジーンの確認を行ったがトランスジェニックマウスを得ることができなかった。その後、雌マウスの数を増やし体外受精で得られた卵にDNAをインジェクションし2細胞期胚までIn Vitroで培養した後移植を行ったが、トランスジェニックマウスを得ることができなかった。250個以上の移植を行ったがFVB系統でのトランスジェニックマウスが得られなかったので、FVB系統よりも産仔数が多いBDF1マウスの受精卵にインジェクションを行った。
すべて 2015 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件)
Biochim Biophys Acta
巻: 1848(10) ページ: 2677-2684
10.1016/j.bbamem.2015.02.004
BoneKey
巻: 4 ページ: 690
10.1038/bonekey.
臨床免疫・アレルギー科
巻: 64(2) ページ: 133-138