研究課題/領域番号 |
26670841
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
南 弘之 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50244257)
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研究分担者 |
嶺崎 良人 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70157577)
村原 貞昭 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80404490)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 自己修復機能 / コーティング材 |
研究実績の概要 |
平成26年5月22日に,仙台国際センター(第123回補綴学会会場)において,本研究課題遂行に使用する「自己修復機能を有する樹脂」について,研究協力を得ている歯科材料メーカーの研究開発部から,樹脂の詳細について説明を受けた。また,今後の材料入手量の決定にあたり,研究計画を話し合い,費用(材料費)の見積もりを依頼した。 平成26年8月24日に,福岡県歯科医師会館にて行われた,平成26年度(公社)日本補綴歯科学会九州支部学術大会の会場において,本研究課題遂行に使用する「自己修復機能を有する樹脂」について,研究協力を得ている歯科材料メーカーの研究開発部から,材料入手が可能との報告を受け,研究計画の具体化を行った 平成26年12月14日に,神戸ポートアイランドセンターにて行われた第33回日本接着歯学会学術大会の席上で,本研究課題を遂行するための樹脂表面の滑沢度の評価方法について,機器や分析項目に関する情報を収集した。本研究課題に使用する「自己修復機能を有する樹脂」が歯科への応用には不向きとのことで,種類を変更する必要が生じた。したがって,研究協力を得ている歯科材料メーカーの研究開発部と,材料の詳細について慎重な再検討を行い,研究計画の見直しを行った。歯科に応用可能な材料の選定に想像以上に苦慮しており,研究の進捗状況は予定より大幅遅れている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度の目標は,自己修復機能を有する樹脂を試作して,口腔内環境を模した加齢試験を行ない表面性状の実態を把握することであった。市場に流通している樹脂を入手し,それを足がかりに研究を開始することとしたが,歯科材料として応用可能なものが見出せず,研究は計画より大幅に遅れることとなった 現在,マイクロカプセルのみを入手して,有機および無機フィラーを含み,マトリックスにはUDMAおよびTri-EDMAを使用して,光重合型コンポジットレジンとして作製することに方針転換し着手しているが,早い時期での方針転換が必要であった。
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今後の研究の推進方策 |
試作樹脂を,有機および無機フィラーを含み,マトリックスにはUDMAおよびTri-EDMAを使用した光重合型コンポジットレジンとし,これにマイクロカプセルを混和して作製する。これまでどおり,歯科材料メーカーの研究開発部の協力を得ている。 今後,試作樹脂を用いて,口腔内環境を模した加齢試験を行ない表面性状の実態を把握する。続いて,試作樹脂の傷を受けた後の修復過程を観察すること完遂して,コーティング材としての機能を有することを確認する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は研究計画が予定通りに進まなかった。自己修復樹脂の修復過程を観察記録するためのデジタルマイクロスコープと,画像データの整理・編集のためにパーソナルコンピューターを申請していた。しかし,これらの機器を使用する過程まで進めることができなかったため,データ採取の目処が立つまで,購入を見送った。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は試作樹脂を製作し,口腔内環境を模した加齢試験を行ない表面性状の実態を把握する。続いて,受傷後の修復過程を観察し,コーティング材としての機能を有することを確認することを行う。そのために繰り越した助成金を使用する。消耗品の購入や,学会発表への参加には,次年度分に請求した助成金を使用する。
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