2016年7月7日に,研究協力を得ている歯科材料メーカー研究部において,樹脂試作に関するディスカッションを行い,以前からの相談内容とも併せて方向性がまとまったため,当日夕刻までに3種類の試作樹脂を製作した。 7月8日~10日には,石川県立音楽堂にて行われた第125回日本補綴歯科学会学術大会出席した際に,会場において,前日の樹脂試作を受けて話し合いを重ね,さらに4種類の樹脂を試作してもらうこととした。 試作品について,自己修復の様相が確認できるか表面正常の変化を視覚的に追跡したが,首尾よく修復される様相は観察できなかった。 したがって,2016年12月3日~4日に北海道大学 学術交流会館にて行われた,第35回日本接着歯学会学術大会の席で,同社の研究部と十分な時間のディスカッションを行ない,樹脂試作の検討結果について,双方の分析結果を照合した。 その結果,今回の一連の試作樹脂では口腔内使用を前提とすると,自己修復能は期待できないという結論に達し,研究は不成功に終わった。
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