金ナノロッド(GNR)に近赤外線レーザーを照射すると表面プラズモン共鳴により発熱する。本研究では口腔癌転移リンパ節の治療のため、GNRと近赤外線レーザーを用いた低侵襲の光温熱療法の開発を検討した。本研究には、長径10mm程の大きさにリンパ節が腫大するリンパ節転移モデルマウス、MXH10/Mo/lprを用いた。このマウスの転移リンパ節にGNRを局所注射し、近赤外レーザーを照射すると抗腫瘍効果を認めたが、照射野の皮膚の熱傷がみられた。この熱傷への対策として、冷却水循環法を用いた冷却装置を開発した。この冷却装置を用いることで、レーザー照射時の熱傷を抑え抗腫瘍効果を向上させることが可能となった。
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