多くの生理機能にみられる概日リズムは、自律振動する全身の細胞リズムが統合され形成される。個々の細胞リズムは時計遺伝子群の周期的な転写、翻訳、翻訳後修飾から構成される負のフィードバックにより生じる。中でも転写因子CLOCK-BMAL1二量体は標的分子の転写量を約24時間周期で制御し、リズム発振に中心的な役割を果たす。 本研究ではCLOCKおよびBMAL1の蛍光タンパク質融合タンパク質を作製し、生きた細胞内における局在を可視化した。CLOCKの多くは核に局在したが、一部の分画は細胞質に局在した。細胞内小器官マーカーを用いた検証の結果、細胞質に局在するCLOCKは小胞体に集積することが明らかになった。
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