研究課題/領域番号 |
26670890
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
新谷 誠康 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (90273698)
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研究分担者 |
櫻井 敦朗 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (90431759)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | アメロブラスチン / AMBN / 進化医学 |
研究実績の概要 |
抗体を作製するにあたってカエルアメロブラスチン(AMBN)のN末領域およびC末領域に推定アミノ酸配列をもとにその配列と一致するペプチドを作製した。これはAMBNが哺乳類等でN末およびC末ペプチドの機能が異なるとされているからある。すなわちN末端をシステイン化した2種のペプチドを合成した後、高性能液体クロマトグラフィーによって精製し、アミノ酸分析を行った。各ペプチドを用いてキャリアタンパクであるキーホールリンペットヘモシアニンと結合させ免疫原とし、初回の免疫にはフロイント完全アジュバントと、2回目以降の免疫にはフロイント不完全アジュバントとともに超音波処理にて混和し、油中水型乳剤を作製し、ニュージーランドホワイトラビットの背部皮下に2週間毎に注射し、免疫を行った。各免疫処置の2週間後に耳介静脈より採血し、抗体価の上昇した血清を2つのペプチドをそれぞれ結合させたアフィニティカラムによりアフィニティークロマトグラフィーを行い、精製した。また、In situハイブリダイゼーションの予備実験として、実験動物を麻酔下にて屠殺し、歯の存在する上顎骨を摘出し、固定し、通法に従い、摘出した上顎骨を脱灰し、包埋後に薄切標本を作製した。カエル上顎骨よりRNAを抽出し、カエルAMBN遺伝子配列をもとにRT-PCR用のプライマーを作製し、RT-PCRによる遺伝子断片を増幅した。増幅した遺伝子断片をプラスミドベクターにクローニングし、プラスミドの大量精製後、制限酵素で切断し鋳型DNAを作り、この鋳型を使ってin vitro転写を行い、RNAプローブを調製した。Proteinase Kによる前処理後、通法に従ってハイブリダイゼーションを行い、非特異的結合除去した後、プローブの可視化した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度の研究計画としては、「抗カエルAMBNポリクロナール抗体の作製」と「リコンビナントカエルAMBNによる抗体評価」を計画していたが、「抗カエルAMBNポリクロナール抗体の作製」に以外に時間が必要であったため、「リコンビナントカエルAMBNによる抗体評価」がまだ完了していない。しかし、平成28年度予定の「In situハイブリダイゼーション」の予備実験を平行して進めており、こちらの方は予備実験ながら、「実験動物(アフリカツメガエル)の屠殺」「薄切標本の作製」「ハイブリダイゼーション」といった一連の実験作業を終えており、両方を会わせて考えると、概ね順調に研究計画を遂行していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度計画の「「リコンビナントカエルAMBNによる抗体評価」」が途中であるためこれを進め、平成27年度に計画しているAMBN交代を用いた免疫組織が学泉色を速やかに実行する。すなわち、実験動物を麻酔下にて屠殺し、歯の存在する上顎骨を摘出し、固定し、通法に従い、摘出した上顎骨を脱灰し、包埋後に薄切標本を作製し、切片通法に従い処理した後、抗カエルAMBN抗体(一次抗体)と反応させた後、二次抗体であるビオチン標識ブタ抗ウサギIgG抗体反応させ、内因性ペルオキダーゼ活性を不活化させた後、ペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジンービオチン複合体反応させて免疫染色を行う、streptavidin-biotin complex(SABC)法によって行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末に入荷予定の物品の入荷が遅れたため。
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次年度使用額の使用計画 |
年度空けに須屋かに使用する予定。
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