アメロブラスチンはエナメル質形成に重要な役割を担っているエナメル質特異的タンパク質である。本研究の結果、アフリカツメガエル(カエル)のアメロブラスチンmRNAの発現はエナメル芽細胞に特異的であった。羊膜類と同様にエナメル質形成において、カエルアメロブラスチンのN末ペプチドとC末ペプチドの分布は異なっていることが示された。アメロブラスチンは両生類から羊膜類への進化過程において、その独特のクリベージメカニズムを保持し、N末ペプチドとC末ペプチドはそれぞれ異なった機能を担うという機構を取り続けてきたことが示唆された。このことは3億5千万年にわたる進化過程において保存されてきたと考えられる。
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