研究課題/領域番号 |
26670893
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山田 聡 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (40359849)
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研究分担者 |
野崎 剛徳 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (30263304)
北垣 次郎太 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (90570292)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 歯周組織再生モデル |
研究実績の概要 |
FGF-2再生標準化モデルの確立へ向けた研究 1)FGF-2マイクロインジェクションのタイミング選定:マウスの上顎大臼歯への絹糸結紮による実験的歯周炎モデルにおいて、結紮後、2週間で絹糸を除去し、その後、破壊された歯周組織の再生をマイクロCT解析による歯槽骨再生を基準として、経日的に解析した。次に、同モデルにおいて、絹糸除去と同時に、FGF-2をマイクロインジェクションし、その組織再生誘導作用を対照群と比較検討したところ、FGF-2投与によって、歯槽骨再生が阻害されることが明らかとなった。これは、局所の炎症状態が強い場合、FGF-2により誘導される新生血管により炎症反応が増強された結果でることが推測された。 2)FGF-2基剤の選定:ポリ乳酸(PLA)あるいはPBSを基剤としたFGF-2製剤をマイクロマイクロインジェクションした。その結果、PLAは粘度が高すぎるためマイクロインジェクション操作には、不向きであることが明らかとなった。 3)歯槽骨再生評価時期の選定:絹糸除去、FGF-2投与後、21日(絹糸結紮日から)および28日(絹糸結紮日から)において経日的にマイクロCT解析を行い、最も効果の高い解析時期について評価した。 4)in vitro再生モデル:in vitroにおけるFGF-2再生モデルを構築するために、歯根膜細胞、歯肉上皮細胞、歯肉線維芽細胞、骨芽細胞等の何れの細胞が有効であるかを培養実験等により比較検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
in vivoおよびin vitroにおけるFGF-2再生標準化モデルに関して、概ね計画通りに達成できている。
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今後の研究の推進方策 |
前年度の実験解析を継続することで、in vivoにおけるFGF-2再生モデルの確立を進めていく。特に、マイクロインジェクションするFGF-2の濃度について、様々な濃度を試すことにより、歯周組織再生に最も効果的な濃度を選定する予定である。さらに、in vitroモデルにおける最適なターゲット細胞を決定し、同細胞における化合物のスクリーニング実験系構築を目指したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
細胞培養実験に使用する実験試薬および培養用プラスチィック器具の購入費用として計画していたが、当該の培養実験を実施しなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度に実施する細胞培養実験に必要な実験試薬の購入に使用する計画である。
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