地域在住高齢者を対象とするフィールド調査の結果、異なる身体状況にある自立高齢者、虚弱高齢者、要介護高齢者において、オーラルディアドコキネシス評価値に有意差が認められた。一方、要介護高齢者調査の結果、音声の質の低下と健康関連QOLの低下が随伴することが示された。これらの結果より、デジタル音声分析の結果は、口腔機能の良否の指標として十分な検出力を有することが示唆された。最終年度では、音声デジタル技術を活用し、タブレット端末にてオーラルディアドコキネシスが評価できるアプリケーションの開発を行った。その結果、新規開発したアプリケーションによる評価は簡便性に優れ、かつ十分な実用性を有していた。
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