研究課題/領域番号 |
26670938
|
研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
菊地 由美 東邦大学, 看護学部, 助教 (00459819)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 音風景 / 生活空間 / デイルーム / サウンドスケープ・デザイン |
研究実績の概要 |
本年度は、研究計画Step1①情報収集として以前デイルームの環境のフィールドワーク行った結果を考察した。3つのデイルームの調査結果は、デイルームの配置、面積、構造などに違いがあり、看護師の意図的な使用状況も様々で、生活空間の一つとしての活用性は低かった。使用者の動向は、時間帯によって差があり、その要因としては、利用目的の違いがあった。そのことに連動して、音環境にも違いが認められた。環境測定器で測定できることは、その時点でそこに存在する音の音圧レベルのみであるが、音の大きさ(量)と音の質は、不快さの視点からはイコールではないことも把握することができた。この結果を、本調査の調査条件等の設定に関する資料とする。器械的測定だけではなく、利用者のヒヤリングや意識調査など、複合的に音環境を考察することの大切さや意義を再認識する機会となった。 また、精密機械及び、そのデータ分析方法を学ぶセミナーにエントリーしたが、募集枠に入れなかったため、次回のセミナーに参加できるよう手配を進めた。 日本音響学会に参加し、音環境に関する他分野の研究発表やセミナーなどから情報収集を行った。
②専門家へのコンサルトを行った。サウンドスケープ・デザインの専門家と接触し、研究計画の全体像の検討を行った。研究期間および予算と人手によって、可能な範囲や重みづけを考える必要性について助言を受け、研究計画書の全体構造の見直しを行った。 また、精密騒音計の購入の検討のため、業者との打合せを行い、器械的測定に必要な器械の機能と可能な範囲を吟味し、購入した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
専門家の助言を受け、研究計画書の再検討に時間を要したため、研究計画書の倫理審査の提出が予定よりも遅れ、まだ承認が得られていない。その審査承認を受けた後、フィールド施設の倫理審査の承認も受ける必要がある為、今後、本調査に入る時期がかなり遅延することが予想される状況である。
|
今後の研究の推進方策 |
倫理審査の承認が得られ次第、研究フィールドとの調整を行い、研究対象者募集の手続きを開始、準備が整い次第、本実験を開始する。 倫理審査結果を待つ期間に、本調査に使用する資料の準備、精密騒音計にて予備実験を行い、設定条件など再調整を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
本年度購入予定であった環境計測データ管理ソフトの購入が遅延している。参加予定であった音の測定と周波数分析の基礎技術セミナーが受講できなかったため、購入ソフトの検討・選定が出来なかった。
|
次年度使用額の使用計画 |
本年度7/17にセミナーを受講する為、その後に検討し、購入する予定である。 その他、研究に使用する文具類等の消耗品、専門家へのコンサルト時に発生する旅費および講師料、精密騒音計のメンテナンス料、成果発表に関する旅費等に使用する。
|