研究課題/領域番号 |
26670941
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研究機関 | 聖隷クリストファー大学 |
研究代表者 |
佐久間 佐織 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助教 (40399241)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 気道クリアランスケア / 継続教育 / ジェネラリスト看護師 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ジェネラリスト看護師の気道クリアランスケアにおける教育プログラムを開発し、その有用性を検討することである。平成26年度は、ジェネラリスト看護師の気道クリアランスケアの実態を明らかにすることを目的として、1)病棟看護師の気道クリアランスケアについての予備調査の分析、2)ジェネラリスト看護師の気道吸引実践場面について参加観察、インタビューを実施した。 1)では、病院に所属する看護師602名(1~35年目)を対象とした質問紙調査の分析を行った。その結果、(1)看護師の気道吸引技術の実践は、ガイドラインで推奨される項目において、感染予防対策や呼吸状態・吸引分泌物の観察の実施率が高いが、身体的侵襲を予防するための手技の実施率は低い傾向にある、(2)看護師の卒業後のフィジカルアセスメント教育経験は、吸引前後の評価の実施を促進する、(3)ICUの看護師は、一般病棟の看護師と比べて、客観的指標を用いて呼吸状態を評価し、低酸素血症予防のための介入を実践していることが明らかとなった。 2)では、1施設2病棟に所属するジェネラリスト看護師11名を対象に、人工気道を有さない患者への気道吸引実施場面、気道吸引以外のケア場面について参加観察およびインタビューを実施した。「呼吸ケアの必要性を決定するために収集した情報と判断」、「介入の実施状況」、「介入効果の指標と評価」について現在分析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年度は、ジェネラリスト看護師の気道クリアランスケアの実態を明らかにすることを目的として、1)病棟看護師の気道クリアランスケアについての予備調査の分析、2)ジェネラリスト看護師の気道吸引実践場面について参加観察、インタビューを実施した。 2)については、対象者の確保と時間調整が困難であったため、研究計画よりやや遅れてしまい、データ収集までしか進めることができなかった。平成27年度は収集したデータを分析し、効果的な気道クリアランスケアのための技術習得に必要な内容を抽出し、教育プログラム策定を進める。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度は、平成26年度の参加観察、インタビューで収集したデータの分析を進め、効果的な気道クリアランスケアのための技術習得に必要な内容を抽出し、教育プログラムを策定する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度は、予備調査で得た研究結果について日本看護技術学会学術集会で発表した。しかし、参加観察、インタビューはデータ収集にとどまり、分析まで進めることができなかったため、残金となった。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度は、参加観察、インタビューの分析に必要な統計分析ソフトウェアの購入の一部に充てる予定である。研究結果については日本看護科学学会学術集会にて発表予定であり、参加・発表のための旅費に使用する予定である。 また、平成26年度の予備調査で得た結果については、今年度11月にSigma Theta Tau International がLas Vegasで開催する43rd Biennial Conventionで発表予定であり、参加・発表にかかる旅費・宿泊等の一部に充てる予定である。
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