本研究は、視線運動分析に基づく難易度の高い看護技術(「膀胱留置カテーテルの挿入」「気管吸引」「点滴静脈内注射」)のトレーニングシステムを開発することを目的とする。 熟練と新人看護師の2群の技術の違いを視線運動分析・行動分析から明らかにし、その結果に基づいて新人看護師対象のトレーニングを開発した。内容は、熟練者の視線の注視・方向、範囲、軌跡の特徴を取り入れた部分練習、熟練者の行動の特徴である1つ先の手技のための「先読み行動」と新人看護師の特徴である「確認行動」をバランスよく含める一連の技術練習である。考案したトレーニングは新人看護師の技術の円滑さ・確実性から効果が認められた。
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