研究課題/領域番号 |
26670960
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
高橋 方子 宮城大学, 看護学部, 教授 (80305341)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | バリューズヒストリー / アドバンスディレクティブ / 終末期医療 / 訪問看護師 |
研究実績の概要 |
平成22年度に実施した訪問看護師12名を対象とした在宅療養高齢者の意思把握に必要な情報に関する質的記述的研究、平成23年度に実施した東北地方の訪問看護師756人を対象とした意思把握に必要な情報に関する質問紙調査および①Institute for Ethics(University of New Mexico)のホームページに掲載されているバリューズヒストリーをもとに日本版バリューズヒストリーの原案を作成した。①を参考にするにあたり、②Lambert P, Gibson JM, Nathanson Pによるバリューズヒストリーや③Hospice&Palliative Care Federation of Massachusetts、④Scottish Huntington’s associationによるバリューズヒストリー及び⑤Handbook for Mortalsに掲載のバリューズヒストリーと比較し、①の内容に追加する項目の有無を確認した。 ①との比較において②および③の内容はほぼ同様であった。④は質問項目が16項目、⑤は12項目と①の40項目と比較すると質問項目が少なく質問の抽象度が高く、異なる視点の質問項目はなかった。そのため①に追加する項目はなく、58項目を原案とし調査することを決定した。 またプレテストにおいて回答者に対するバリューズヒストリーの使用方法の説明不足が指摘され、連携研究者で使用方法の説明の検討を行った。使用方法に関しては①において、「自分で考えて記入するまたは誰かに相談しながら記入してすること」、「重大な医療的な問題が起こる以前に記入すること」、「価値観は変化するため定期的に見直すこと」、「記入後は関係者にはコピーを渡しておくこと」、「アドバンスディレクティブなどの書類を記入している場合はその書類と一緒にしておくこと」が示されていた。連携研究者で検討した結果、日本文化に即した使用方法を確立する必要があるため、使用方法についての調査項目を追加した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
日本版バリューズヒストリーの原案の作成に時間を要した。また本研究はデルファイ法による調査で同じ対象に3回の調査を予定している。そのため年度をまたがず調査を実施することが望ましく、H26年度の調査をH27年度に延期した。
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今後の研究の推進方策 |
H27年6月から調査を開始し、年内に3回の調査を終了する。
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次年度使用額が生じた理由 |
H26年度の調査をH27年度に延期をしたために調査費用やデータ入力費のための謝金が未使用となった。
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次年度使用額の使用計画 |
調査表作成のための印刷費、調査のための郵送料、データ入力のための人件費およびデータ処理のための統計ソフトの購入をする。また、まとめたデータの発表や調査のための旅費が必要である。
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