本研究は、日本の中高年女性の隠れた社会問題である『尿もれ』に着目し、その実態と対処方法の落とし穴を明らかにするとともに、「尿もれ予防・改善」に向けた効果的で継続できる新たな骨盤底筋強化運動プログラムの開発を目的とした。最終となる平成28年度は、以下の通りの実施となった。 1.第36回日本看護科学学会学術集会にて、青森県下農村部の中高年女性を対象とした質問紙調査結果の発表を行った。また、関連して見出された若年女性の尿もれに対する実態調査を、女子大学生を対象に行い、現在データ解析中である。今後学会にて発表の予定である。 2.第3回保健科学研究発表会にて、運動プログラム開発の予備的研究として行った骨盤底筋運動・Pfilates(Dr.Crawford開発2008)実施時の筋活動結果報告を行った。さらに、本結果の再現性を図り最も効果的な運動を抽出する目的で、30~60歳代の女性を対象に、予備的研究と同条件にて運動を実施し、筋活動の傾向・再現性の確認を行っている。また、骨盤底筋の筋力増強効果検討を行う目的で、健常女子大学生を運動群とコントロール群に分けた介入研究の準備を進めている。
いずれの項目においても今後継続をし、最終的に一般を対象とした運動教室の開催につなげていく予定である。
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