本研究は,分娩進行を予測・判断する経験知をもとに作成した観察項目を用いて,観察項目と子宮口開大,先進部下降度および陣痛周期との関連を検討することである.自然経過で分娩となった131名の経産婦のデータを分析した.観察項目と子宮口開大,先進部下降度の相関は,子宮口開大6cmで0.61以降,先進部下降度-1cmで0.83以降になると5項目以上の観察項目と相関を示した.陣痛周期で相関を認めなかった項目はなく,子宮口開大3cmで陣痛周期が311秒以内になると8~14項目,先進部下降度では-3cm~+3cmで陣痛周期309秒以内でいずれの下降度でも相関を認めた.
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