現代妊婦における妊娠・出産・育児の情報収集ツールに関する研究 目的:妊娠・出産・育児における情報提供ツールの利活用方法を検討する。 方法:前向き自作質問紙を用いたインターネット調査である(承認番号:R0673)。対象は18~49歳女性妊娠中の女性1030人(30.8歳±5.0歳)と1歳までの子どもを持つ母親1030人である。調査項目は、基本属性、社会的支援の有無、IT端末利用状況、妊娠・出産・育児に関する身体的・精神的・社会的側面の項目の検索・相談状況とその有用性である。 結果:1)妊娠・出産に関する項目では、①情報を検索したことがある人は1008人(97.9%)、ネットで相談したことがある人は6割で、インターネットが最も使用されていた(検索:97.1%、相談:60.9%)であった。③身体的側面の項目は9割が調べ、精神・社会的側面と比較して、肯定的評価が高かった。2)育児の項目では、母親の情報としては産後の身体的異常の情報(乳腺炎・産後うつなど)は78.1%と最も高率に調べていた。産後の体の変化の情報(悪露・体重・体型など)は72%が、心の変化の情報(イライラ・気分の落ち込み・不安など)は47.1%が調べていた産後の人間関係について調べた人は481人(52.6%)であった。子の情報で最も高率であったのは生活(離乳食・夜泣き・指しゃぶりなど)で81%及んだ。)であった。次いで、育児情報(授乳・ミルク・卒乳)は78.5%、身体的異常所見(便秘や縁・皮膚トラブル・発熱など)75%、)、母親の情報よりいずれも高率であった。 結論:妊娠・出産・育児に関する情報にアクセスする為に、パソコン・スマホが高率に使用されており、特に身体的情報が高率に調べられていた。情報の有用性の検証の結果から今後より良い情報提供システムを構築するが重要である。
|