研究課題/領域番号 |
26670982
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
末次 美子 九州大学, 医学研究院, 助教 (70437789)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ボンディング / 産後うつ病 / 低出生体重児 / 母子相互作用 / アタッチメント |
研究実績の概要 |
平成28年度は、調査および介入を実施した。 母子相互作用促進プログラムの一部として、弁証法的心理療法をベースにした心理療法を取り入れて実施した。またボンディング障害を評定するためのインタビュー法は、スーパーバイズを受けながら安全に実施した。対象者の都合に合わせ、かつ調査を時期を逃さず確実に実施するため、インタビュー法では、対面面接法の他に、電話面接法も導入した。 インタビュー法の評定では、精神科医師、小児科医師、臨床心理士、助産師による専門家会議により、評定の妥当性・信頼性を確認した。評定の判断に迷った部分は、英国の原作者にその都度確認し、本来の評定の意味内容を正確に解釈するように特に注意した。 また、今後の臨床活用性を想定して、インタビュー法の評定と同時に、ボンディング障害を査定する質問紙を併用した。質問紙のカットオフ値、または項目の重みづけについて、中間解析を行い、検証を行った。対象者数がまだ目標数に達していないため、解析の結果の意味づけを行うことはできないが、今後の解析のための示唆を得ることができ意義があった。 新生児の神経学発達評価に関しては、評価法原作の翻訳にも携わり臨床経験も豊富な理学療法士の直接的な指導をうけ、評価の正確性を確保した。 調査や介入を安全に遂行するための人員確保が課題となり、調査施設の調査担当者に加えて、調査協力者を配置した。調査協力者は、母子保健分野での従事経験が十分にあり、研究者が開催した研修を複数回参加した者を対象に、研究者が個別に育成を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対象者数が少なく、また調査を遂行するための研究者の人員配置に調整が必要であったため、研究進捗状況はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
調査および介入時には、研究者と調査協力者を配置し、安全に遂行できるよう特に配慮を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査期間が遅延したため、調査介入にかかる費用や、研究結果の発表および報告書作成に関する費用が次年度使用額として生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
生じた次年度使用額は、調査介入に関する費用や、学会発表および報告書作成などに充てる予定である。
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