研究課題/領域番号 |
26670986
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研究機関 | 岐阜県立看護大学 |
研究代表者 |
服部 律子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授(移行) (70273505)
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研究分担者 |
名和 文香 岐阜県立看護大学, 看護学部, 講師(移行) (30346241)
武田 順子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 講師(移行) (90457911)
纐纈 なつ子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 助教 (10649289) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ハイリスク妊産婦 / 虐待予防 / 妊娠期からの支援 / 行政との連携 |
研究実績の概要 |
岐阜県では医療機関において支援の必要性が認められた母子について「母と子の健康サポート支援事業」により医療機関からの退院連絡票(保護者の同意に基づく連絡)を受理し、訪問による育児相談等を行っている。本事業は平成25年度より県保健所の指導のもと市町村に委譲されたが、医療施設との連携を含めた課題はまだ明らかにされていない。 本研究では、岐阜県内の市町村の母子保健サービス担当の保健師の「妊娠届出書」の活用状況の実態を把握し、地域保健からみた医療施設との連携の課題や地域において妊産婦への支援を行う時の課題について明らかにし、妊娠期からのハイリスク妊産婦の支援について検討する。県内の市町村の母子保健担当者に妊娠期からの妊産婦支援について質問紙調査を実施した。回答は42市町村中、35の市町村から回答が得られた。岐阜県版「妊娠届出書」は、母子健康手帳交付時の面接で29か所82.9%の市町村が活用していた。ハイリスク妊婦の訪問の実績がある市町村は、26か所(74.3%)であった。妊娠期からの育児支援においては、医療機関から得たい情報として、母体や児の健康状況や経過、治療についてなどの医療情報や指導内容があげられた。医療機関との連携の課題については、医療機関との連携において認識や情報の共有、連携の方法や必要な支援がタイムリーになされるような連携や他機関や他地域との連携に課題があることが明らかになり、医療施設とのより緊密な連携が求められた。またハイリスク母子の支援については市町村の規模により経験に差があり、保健所の支援とともにより緊密な医療機関との連携が必要であると考えられた。さらに今後は医療機関の看護職についても市町村保健師との連携の実際と具体的な支援の状況を明らかにし、相互の交流が図れるようなより良い連携のありかたについて検討していくことが必要であると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本来なら、ハイリスク妊産婦への支援の状況について助産師の認識について、分析し支援の方策を考察する予定であったが、研究協力者の選定などに手間取り、順調にすすまなかった。多忙のため、自身のスケジュール管理も十分ではなく、予定をこなすことができなかった。また共同研究者も異動のため確保できず、研究体制が十分でなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、予定通り助産師へのインタビューを進めていく方針である。倫理審査の承認はすでに得ているので、6月に研究を開始したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度は、多忙のため研究が予定通り実施できなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度、研究計画に基づいて、研究を実施する予定である。
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