研究課題/領域番号 |
26670989
|
研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
高野 政子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (30316195)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | インターネット / タブレット端末 / 双方向通信 / 病院内学級 / 原籍校 / 小児 / 保護者 / 教員 |
研究実績の概要 |
文部科学省の「学校における教育の情報化の実態調査」によると、都道府県により格差があることが報告されている。加えて研究報告たデータなどをみると病弱児等の教育保障のための環境の改善は十分とは言えない。 本研究は、病気が理由で長期の入院を余儀なくされた学童期の子どもが外部との接触を著しく制限された空間ですごすことによる精神的ストレスや、不安を軽減するために、慢性疾患や小児がん等のために長期入院をしている学童が通級する病院内学級と、原籍校(入院前に在籍していた学校)をipad等のタブレットを使用してタブレット会議の環境を構築する。 この構築により、入院中の患児の体調が良く、希望すれば原籍校で行われている授業や行事に参加でき、顔を合わせて教室と同じ感覚を共有することができ、それにより病院内学級のみの学習環境を改善できる可能性がある。 本研究の目的は、長期入院する学童の入院や学校生活での心理的・社会的経験を明らかにすることと、インターネットによる双方向通信を可能とすることで長期入院中の学童の原籍校のクラスメイトとの繋がりの強化を図り、復学時の心理・社会的効果や治療に積極的に取り組むなどの効果を検討することを目的とする。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年10月から実質的活動を開始した。それに伴い、小児がんの子どもが入院する大学病院と公立総合病院の2施設の倫理委員会に研究計画を申請し、承認を受けた。これにより3年間の研究協力者へのアプローチの道筋ができた。しかし、平成27年度は、2施設の入院した子どもが幼児や中学生で、本研究の対象者には該当しなかったことが理由で、2事例に留まった。協力者の蓄積が進んでいない。これまでの5事例をまとめて論文を1編作成した。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究は、小児がんなど小児の特殊な事例を対象とする研究であるため研究協力者と出会うまでに時間が必要であり、また1事例への介入には半年程度の長期間の介入になるという事情があることが理由である。 今後の研究の推進では、県外の研究者から研究協力の申し出がるので、人的にも増強し、 医療関係者との連携を図り、協力者を確保する活動と、計画的にタブレットを物品を購入し、配置することにより研究環境を整備する。学会発表や研究誌投稿を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究協力者の確保の困難にともなう研究活動の停滞
|
次年度使用額の使用計画 |
タブレット端末の購入費および通信費、研究協力者との打ち合わせ会議の為の交通費、学会発表経費で使用する
|