本研究は、病気が理由で長期入院を余儀なくされた子どもの教育保障のために、ICT環境を整備すること、そのICTを活用し病院と原籍校のクラスとを繋ぎ、小児がんなどで長期入院している子どもの不安や効果について検討することが目的として継続して取り組んだ。最終年度は、新規の対象学童である小学校3年生女児A、小学校6年生女児Bの2事例に対して復学支援を実施した。また、2名の関係者として保護者である母親に平成29年3月にインタビューを実施した。保護者の思いについて研究としてまとめた。また、所属する原籍校校長、教頭に研究について説明を行い、担任4名に開始前後のインタビュ-、病院内学級の教員1名にインタビューを実施した。 女児Aは、平成29年1月に入院し、医師や看護師など医療職に対して笑顔すら見せない適応できていない、女児Bは、寛解導入後の地固め療法の時期で脱毛が始まっていた白血病の患児である。3月の年度末から新年度の体制変更などがあり、保護者の不安もあるため頻回に相談に応じ支援を実施した。 院内学級の教員と協力して、院内学級と原籍校との連携、退院に向けての調整を行った。研究成果報告は、10月13日米国ワシントンD.Cにて開催されたSIOP(国際小児がん看護学会)にてポスター発表した。
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