研究課題/領域番号 |
26670990
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
成田 伸 自治医科大学, 看護学部, 教授 (20237605)
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研究分担者 |
笹野 京子 富山大学, その他の研究科, 准教授 (60363868)
松井 弘美 富山大学, その他の研究科, 准教授 (70515725)
松原 まなみ 聖マリア学院大学, 看護学部, 教授 (80189539)
工藤 里香 兵庫医療大学, 看護学部, 講師 (80364032)
大平 光子 広島大学, その他の研究科, 教授 (90249607)
山田 加奈子 大阪府立大学, 看護学部, 助教 (90583740)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 妊娠糖尿病 / 妊娠糖尿病既往女性 / 助産師 / 母性看護専門看護師 / 母乳育児支援 / 多施設共同研究 |
研究実績の概要 |
本研究は、妊娠糖尿病(以下GDM)既往女性への、GDM助産師が主導する産後継続支援により、糖尿病(以下DM)に関わるフォローアップ率を改善し、GDM 既往女性の将来の糖尿病(以下、DM)発症を予防することを目的に、多施設共同研究を行うものである。GDM 助産師とは、GDMを含め糖尿病発症予防の知識強化の育成プログラムを修了した助産師で、その教育・相談・調整役として母性看護専門看護師を採用する。研究に参加する各医療機関では、GDM 助産師を中心に各医療施設でチームを結成し、GDM既往女性に対して、母乳育児外来等を活用し、産後に継続的に支援する体制を構築し、GDM 既往女性のフォローアップ率の改善をめざし、この体制の有用性・汎用性を検証する。 平成26年度には、国内外の文献検討を行い、その結果から、GDM助産師の育成プログラムを作成した。プログラムは3日間のベーシック・コースと2日間のアドバンス・コースからなり、ベーシック・コースの修了には、GDM妊産褥婦に対するインタビューを含むケースレポートの作成を課すことにした。また介入プロトコールの素案は作成された。平成27年2月~3月に、栃木と大阪2会場で、1~2週の間隔でベーシック・コースを開催した。DM・GDMの基礎的な講義を研究代表者の成田が、臨床的な講義と演習をDM認定看護師の資格を持つ助産師が、母乳と育児生活の支援の講義を分担研究者の松原が、母乳育児支援におけるコミュニケーションスキルの講義と演習をラクテーションコンサルタントの資格をもつ助産師が実施した。参加者は、栃木会場12名、大阪会場38名であったが、日程が調整できずに、あるいは定員超過で参加を断念した人もいる状態であり、潜在的な受講希望者は多いと思われる。アドバンス・コースは平成27年9月に開催し、今後は修了したGDM助産師が主となる介入研究を立ち上げる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度はGDM助産師育成プログラムの開発とベーシック・コースを開催している。当初計画では、研究参加医療機関の募集、各医療機関での研究実施チームの立ち上げと介入プロトコール(全体プロトコールを各施設で実施可能なように調整)の開発・研究実施の調整、それぞれの施設で参加するGDM 妊婦を募集し、1 クール目の開始までを目指しており、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
結果からみて、当初計画に1年間での内容として少し無理があったと考えられる。介入プログラムの素案作成までたどり着いており、その素案に基づき、介入プロトコールの精選予定である。また、育成プログラムは今後東京、大阪、富山、久留米で開催予定で、介入研究への参加希望を述べる助産師も多く、今後遅れを取り戻せると予測している。
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次年度使用額が生じた理由 |
GDM助産師育成プログラムについて、平成26年度にはベーシック・コースの開催までしかたどり着いていないため、アドバンス・コースの講師謝金、講師および研究者の交通費等に繰り越しが発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年9月にアドバンス・コース開催予定であり、その際に使用を予定している。
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