研究課題/領域番号 |
26670992
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
堀内 成子 聖路加国際大学, 看護学部, 教授 (70157056)
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研究分担者 |
八重 ゆかり 聖路加国際大学, 看護学部, 准教授 (50584447)
永森 久美子 聖路加国際大学, 看護学部, 准教授 (60289965)
大隅 香 聖路加国際大学, 看護学部, 助教 (70407625)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 看護学 |
研究実績の概要 |
妊娠中の会陰マッサージの実施率は15.1%であり、実施に至っていない妊婦が多い。そこで本研究では妊娠中の会陰マッサージの継続を支援する2種類の教材を開発し、初産婦における有用性を検証した。本研究の研究デザインはランダム化比較試験である。2014年4月~11月に研究協力に同意が得られた初産婦161名をスマートフォンサイト群(81名)とリーフレット群(80名)に無作為に割り付けた。 結果を以下に示す。 1.本研究への協力者161名のうち、事後テストまで回答した女性はスマートフォンサイト群47名、リーフレット群49名であった。2. per protocol analysisの結果、継続率(少なくとも週に3回以上を3週以上実施)はそれぞれスマートフォンサイト群51.1%、リーフレット群51.0%であり、両群に有意差は認められなかった。またITT解析による継続率はスマートフォンサイト群28.4%、リーフレット群31.3%であり、両群に有意差はなかった。さらに、会陰マッサージを週に1回以上を3週以上継続できた割合は、per protocol analysisではスマートフォンサイト群86.7%、リーフレット群83.7%であり、ITT解析ではスマートフォンサイト群50.6%、対照群51.3%であった。3.会陰マッサージの評価、出産に対する自己効力感、出産に向けた取り組みに対する満足度、分娩時の会陰損傷の程度についても両群に有意差は認められなかった。 以上のことから、妊娠中の会陰マッサージの実施にスマートフォンサイトを用いた場合の継続率への効果は認められなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
データ収集が、順調に進んだため。
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今後の研究の推進方策 |
英文論文として公表していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
データ収集と分析に時間を要したため、ほとんど旅費を支出しなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
研究成果を英文で公表すること、および京都や横浜での学会での発表を予定している。
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