今後の高齢社会において地域包括ケア体制の中核的な役割を担う訪問看護ステーションの安定した経営に資するべく、地理情報システムを用いた訪問看護需給バランスの可視化の手法の検討を行った。東京23区の小地区ごとに周辺の訪問看護ステーションに所属している訪問看護師の人数を算出し、後期高齢者数との関連を検討した。訪問看護師数と後期高齢者数には正の相関が見られたが、地図上では足立区、江戸川区、江東区、板橋区の一部に訪問看護の供給が少ない小地域があり偏在していることも明らかになり、GISを用いて図示することは有意義であると考えられた。またそれらの算出手法については今後も検討が必要である。
|