本研究の目的は、乳幼児の親の育児ストレスの特徴、20年前の育児ストレスとの相違を明らかにすることであった。国内5地域で、一部改変を加えた日本版PSI、デモグラフィックデータ、ソーシャルサポートからなる無記名自記式質問紙による調査を、研究者の所属機関の倫理審査の承認を得て行った。母親1507名、父親816名から回答が得られ、回収率19.3%であった。このうち東海地区A県の母親329名のデータを分析した結果、母親の育児ストレスの因子構造は20年前と大きな違いはなかった。子どもの年齢、きょうだいの有無、経済状況についての母親の捉え方と育児ストレスとの関係が見出され、育児支援の課題が示唆された。
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