研究課題/領域番号 |
26671045
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
麻生 保子 帝京大学, 医療技術学部, 准教授 (80509646)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 整理整頓への苦手意識 / 自尊感情 / RCT / 介入効果 / 若年者 |
研究実績の概要 |
1.対象者の居室の乱雑さによるストレスの度合いを測定する調査票を翻訳し、信頼性・妥当性の検証をし、以下の評価に使用した。 2.看護・福祉系大学生の整理整頓への苦手意識や整理整頓状況、自尊感情を含む対象者特性との関連について調査をし、整理整頓が苦手な看護・福祉系大学生は居室が乱雑で、自尊感情が低い傾向があることが明らかになった。あわせて、整理整頓への苦手意識と実際の居室の乱雑状況、整理整頓の頻度は互いに関連していることも示唆された。一方、自宅の整理整頓を自分で行う一人暮らしの学生は、頻回に整理整頓を行っていても、居室の乱雑度が改善されない傾向があり、整理整頓が苦手な看護福祉系大学生の整理整頓技術や方法の未修得状況についても明らかになった。将来、療養者の生活を支える専門職となる看護・福祉系大学生に向けて、自尊感情に配慮した整理整頓方法を修得するための支援が必要であることを国際学会で報告するとともに論文投稿中である。 3.慢性的に片づけが苦手な12歳から54歳を対象とした「整理整頓教室」による7か月後の介入効果をRCT(Randomized Controlled Trial)を用いて介入研究を行った。左記研究計画をプロトコール論文として国際学会で報告するとともに、オープンジャーナルに投稿し、研究計画を厳密に進めることができた。今後はこの評価結果について公表予定である。 3.上記介入効果に関する実生活への効果を質的に調査することを目的に、対照群、コントロール群ともにインタビュー調査を行った。この質的調査に関しても学会、論文投稿等を通し公表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初、3年間で介入効果の検証と成果報告を予定していたが、対象者選択に時間を要し、研究期間を延長する必要があった。しかし、整理整頓が苦手な若年者の自尊感情を含めた対象者特性と整理整頓状況との関連に関する知見を得た事や、介入効果に関する質的調査を行うこともでき、意義ある研究として進めることが出来ている。
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今後の研究の推進方策 |
片づけが苦手な12歳から54歳の対象者約60人を対象とした整理整頓教室の効果を、対象者の居室状況や居室の乱雑さから生ずるストレス等から評価した。また、実生活における改善効果について、インタビュー調査を行ったが、この2点について、学会に報告するとともに論文として公表する予定である。
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