研究実績の概要 |
本年度は,昨年度までに提案を行ってきたIPパケット処理向き検索アルゴリズム及びハードウェアを発展させた,汎用的な検索処理が可能なNetwork-on-Chip(NoC)ベースのハードウェア実現を行った. NoCベースのハードウェアでは,演算ブロック間のデータ転送をハードウェア設計後にプログラム可能であるため,様々なデータセットの検索処理への対応が可能となる.そこでNoCの構成要素であるRouter, Link, Network interfaceも含めて,NoCベースの検索ハードウェアをVerilog-HDLおよびVHDL(ハードウェア記述言語)を用いて設計を行い,TSMC 65nm CMOSプロセスにおいて性能評価を行った.具体的には,設計後にSynopsys社Design Compilerにより論理合成を行い,消費電力評価を行った. 上記回路レベルでの設計・評価と同時に,システムレベルでのデータ検索処理の評価を行った.SystemCを用いたシステムレベルシミュレーションにより,NoC内部のデータ転送トラフヒック情報等を取得した.回路レベルでの得られた性能情報(消費電力等)とシステムレベルでの評価を統合させることにより,システム全体の性能評価を可能にした. 上記の汎用的な検索処理が可能な提案ハードウェアの研究成果として,国際学会NEWCAS2017ではその基礎実験結果の発表を行い,またハードウェア全体を評価結果はIEEE TVLSIにおいて査読中の段階である.
|