研究課題
本研究の目的は、自然言語処理のアプリケーション構築を容易にするプラットフォームの実装である。今年度は、実用的・複雑なシステムのコンポーネント化と学習ワークフローの構築をつつけ、プラットフォームを用いて実際の研究におけるアプリケーション構築基盤としての利用を行った。利用は下記に述べるいくつかの異なる研究分野にまたがり、コンポーネントの実行、可視化や検索などプラットフォームの基盤技術の利用などプラットフォーム全体の有用性を確認した。法律文書の処理については、国際コンテスト型ワークショップである COLIEE(Competition for Legal Infomration Retrieval and Entailment)のオーガナイザーとして、ロンドンで開催された法と人工知能の国際会議 ICAIL(International Conference on Artificial Intelligence and Law)内にてワークショップをオーガナイズした。COLIEEは日英両言語で司法試験(民法短答式)の自動解答を試みるものであり、コンテストの運営と同時に参加者として自動解答システムを構築した。医療分野においては、電子カルテの処理や精神科問診データの自動分析を行った。いずれも、固有表現など単語レベルの処理から、係り受けや述語項構造などまでさまざまなレベルでの自然言語処理技術が必要となり、プラットフォームの有用性を確認する応用としても適切な課題であった。会話ゲーム「人狼」のプレイヤー自動化を目標とする人狼知能プロジェクトなど対話システム分野においては、話し言葉の処理と文生成を対象にプラットフォームを利用してシステム構築を行った。学術論文データの自動処理においては、日本語が対象の他の研究とは異なり英語を対象とし、多言語への対応を確認した。こうした幅広い応用から、プラットフォームの有用性と実用性を検証した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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情報処理
巻: 58(7) ページ: 616-617
New Frontiers in Artificial Intelligence. JSAI-isAI 2016 (JSAI-isAI 2016 Workshops, LENLS, HAT-MASH, AI-Biz, JURISIN and SKL
巻: 10247 ページ: 284-298
10.1007/978-3-319-61572-1_19