本研究の成果は主に二つある.一つは,操作に伴う布の形状変化を予測する仕組みを提案したことである.従来,布のふるまいを予測できる一般的なモデルは実現が困難であったが,本研究では,比較的単純な形状の布製品を対象にした場合ではあるものの,解決策の例を示した.もう一つの成果は,布製品の操作方法をロボットに自動で獲得させる仕組みを構築したことである.シャツの折り畳みを例としてとりあげ,この実現のために,動作計画手法と強化学習手法を組み合わせた新たな動作獲得の枠組みを提案した.ロボットアームの構成に適した操作軌道を,人間が布を畳む様子を参考にして自動で生成することを可能にした.
|