研究課題/領域番号 |
26701001
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 一部基金 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
松木 篤 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 准教授 (90505728)
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研究協力者 |
池盛 文数 名古屋市環境科学調査センター
中村 俊夫 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所
南 雅代 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所
中野 孝教 早稲田大学
申 基澈 総合地球環境学研究所
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | エアロゾル / PM2.5 / 大気汚染 / 同位体 / 気候変動 / 雲凝結核 |
研究成果の概要 |
本計画では、東アジア地域における大気エアロゾルの季節変化や増加要因を正確に把握し、その雲凝結核としての働きも含めた物理化学的特性を明らかにするため、能登半島先端の大気観測施設においてエアロゾルの連続観測を行った。 その結果、季節によって化石燃料と植生の発生源寄与が大きく変化するだけでなく、大陸の森林火災やバイオマスバーニングの影響が、少なからず風下地域のエアロゾルの増加要因となっており、さらには雲凝結核としての活性にも影響していることがわかった。また、従来は主に日中に起こると考えられてきた新粒子生成が、能登では夜間にも確認され、その発生要因として日本海側地域特有の冬季季節風の関与が示唆された。
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自由記述の分野 |
大気環境科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
東アジア地域は急速な経済発展に伴う大気汚染が顕在化し、長期的な観測に基づいたエアロゾルの増加要因の解明が待たれていた。特にエアロゾル中有機物の起源や生成・変質過程に関するの理解の遅れから、現状の数値モデルでは実際の有機物の濃度を正確に再現できず過小評価する傾向にあることが指摘されていた。本研究が示した炭素状エアロゾルの起源推定に関する結果はこうした不確実性を解消する上で貴重な知見となる。また、本計画を通じて得られた直接観測結果は、今後、数値シミュレーションやリモートセンシング観測結果の検証に役立ち、当該地域におけるエアロゾル雲凝結特性の体系的な理解に向けた大きな貢献が期待される。
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