平成28年度は,「試験運用システムの仮運用と運用技術の蓄積」,「試験運用システムの改善・拡張と安定化」,「情報技術を取り入れた新しい問題形式の開発」,「学会等での成果報告」について成果を得た.「試験運用システムの仮運用と運用技術の蓄積」については,複数回受験を運用するに必要な技術と経験を得ることを目的として試験の運用テストがおこなわれた.受験申し込みから試験実施,試験データの回収,試験結果の返却までの流れを含めて運用方法についても検討された.さらに,本年度は,昨年度に引き続き英語4技能試験のアイテム・バンクを拡充した.さらに,数学のアイテム・バンクのあり方について研究され,詳細が詰められた.さらに,国語リスニング問題について研究がされ,実際に動画を作成し,実験をおこなった.これらの一連の研究の成果により,研究の目的である大規模試験における情報端末を利用した試験及びその運用方式について,可能性が広がったと言える.「試験運用システムの改善・拡張と安定化」については,システム面での改善点を探し出し,安定的な運用のためのシステム開発をおこなった.「情報技術を取り入れた新しい問題形式の開発」では,それまでと同様に,試験の妥当性を高めるために,情報技術を用いることで改善・開発できる新たな能力特性の測定形式についての研究開発をおこなった.具体的には先述のように国語リスニング問題について実際に問題が作成され試験がおこなわれた.「学会やシンポジウム等での成果報告」については,まず,それまでの成果を踏まえて,学会での発表等によって成果を公開した.
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