研究課題
H28年度は、これまで11B-NMRや31P-NMR測定より明らかにしてきた代表的なピリジル系ヘテロ環含有ボロン酸誘導体とリン酸関連物質について、蛍光色素(アリザリンレッドS)を利用した競合アッセイ法によりそれらの結合強度と特異性の定量化を進めるとともに、前年度に引き続き、高分子複合化による電極材料の設計と評価を実施した。当該「pH依存的かつ二リン酸特異的」な結合特性について、これまでの発見を支持するとともに、比較的軽微な一および三リン酸化合物との結合強度についても初めて精密に定量できた。高分子材料との複合化については、温度応答性材料との組み合わせにより電極表面で生起する誘電率変化を変換モードとしてシグナル増幅を図る目的とともに、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法におけるサーマルサイクルとの組み合わせによる簡便計測法を確立するための最適化を実施した。温度応答性高分子であるN-isopropylacrylamide(NIPAAm)と、上記ボロン酸構造を有するアクリルアミド誘導体(モノマー)を合成し、これらを原子移動ラジカル重合法により共重合させた。種々の分子量、組成について検討した結果、50―70℃の範囲で、二リン酸濃度依存的な溶解性転移を呈する材料の創出に成功した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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J. Biomater. Sci. Polym. Ed.
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
10.1080/09205063.2017.1316536.
Chem. Lett.
巻: 45 (4) ページ: 460-462
http://dx.doi.org/10.1246/cl.151177