本研究は、乳酸が脂肪・筋の形態や代謝を正に制御し得る生理的ストレス、すなわち運動効果の分子機序であるとの観点から、生体内乳酸濃度を調節することで、低強度・低ボリュームの運動でも効果的に脂肪を減少させ、同時に筋量の減少を抑止し、根本的に肥満を予防・改善することが可能とする新規パラダイムを検証することを目的とした。細胞、動物、ヒトと多角的に研究を進め、乳酸を基軸としたサプリメントを摂取することにより、骨格筋の成長を促し(萎縮を抑止し)、脂肪を効果的に減少させること、加えて糖代謝の改善に寄与する可能性を示唆した。
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