本研究の目的は,1) 語彙学習における自己効力感を高めるために,eポートフォリオを活用する方法を探り,2) 語彙学習の効果をより正確に測定するためのコンピュータ適応型診断テストを作成することにある。これまでの語彙学習方略研究では,自己調整学習の枠組みを利用することによって,学習者の自己効力感を高め,語彙知識の習得に役立つと考えられているため,本研究ではより細やかなフィードバックと可視化を行うことができるeポートフォリオを活用し,テストによって効果を測定することによって,より良い語彙学習方略指導モデルを構築し,外国語教育に資することを目的とした。
前述の研究目的を遂行するため,本研究1年目(平成26年度)で行った先行研究レビュー,パイロット・スタディーと実験計画の修正,テストや e ポートフォリオの作成とその活用方法の検討を基に,2年目(平成27年度)には本実験とeポートフォリオを含んだ語彙学習アプリケーションの開発と公開を行った。最終年度の3年目(平成28年度)にはシステムの精緻化と研究の総括として論文執筆を行った。
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