研究課題/領域番号 |
26705005
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
櫻田 和也 大阪市立大学, 都市研究プラザ, 特任講師 (70555325)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | オペライズモ / 社会調査法 / 調査方法論 / 国際情報交流 / イタリア |
研究実績の概要 |
オペライズモにおける社会調査の方法論的固有性の解明を目的とする本研究は、初年度、これまでに入手した一次資料の分析を基礎にアムステルダムやデトロイトなどの文書館で資料調査を行い、労働史専門家らとの研究交流を重ねた。これにより、オペライズモ最初期の1950年代にマルクスの労働者調査がいかに再発見されたのかを、大西洋を超えた知的交流史の視角から明らかにすることができた。 具体的には、まずデトロイトを拠点とした C.L.R. James, Grace Lee Boggs らの Johnson-Forest Tendency が、はっきりとマルクス労働者調査をモデルに自動車工場労働者による自主調査報告を The American Worker として刊行、これを Daniel Mothe がフランス語に翻訳して Claude Lefort らと Socialisme ou Barbarie 誌の創刊号から連載、次いで Danilo Montaldi がイタリア語に翻訳したのである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度はオペライズモにおける調査方法論の前史に注力したため、イタリア現地における実査の分析がまだ十分には出来ていない。
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今後の研究の推進方策 |
ふたたびイタリア現地を訪問して、調査資料の収集と分析にあたる必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
多忙につき年度末に予定したイタリア現地調査を中止したから。
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次年度使用額の使用計画 |
現地調査計画を見直して、次年度以降の旅費その他に使用する。
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