本研究では,球状金属ナノ粒子の形状対称性を崩した『対称性の破れ構造』による多重極子プラズモンの発生を指導原理として,局在型表面プラズモンセンサーの高感度化に取り組んだ。誘電体材料をプラズマ加工におけるエッチングマスクとして用いることで,球状ナノ粒子の形状対称性を崩した『対称性の破れ構造』をもつプラズモニックナノシェルアレイを作製する手法を開発した。電磁場計算から最適化された非対称構造を設計し,光増強電場プロファイルをデザインすることで,近赤外光に応答し,2000nm/RIUの誘電率応答性を示す,世界最高感度のセンサー開発に成功した。
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