量子情報通信において重要な単一光子の波長変換技術に関する新規手法を構築した。光ファイバ中の相互位相変調(XPM)を用い、従来法では困難であった常に効率100%の光子波長変換技術を確立するとともに、最大0.4 THzの光子波長シフトなどに成功した。変換に伴い単一光子の光子統計性や他の光子との量子もつれが保持されていることを確認し、本手法が量子情報通信実験へと適用可能であることを示した。さらに被変調光子数を増やし、相関2光子スペクトルの外部変調や、識別不可能な4光子の周波数空間ボゾン出力分布の観測に成功した。加えて、XPMを用いた時間領域光全反射という新たな光状態制御技術の知見を得た。
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