研究課題/領域番号 |
26707026
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
笠原 慧 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00550500)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 非熱的電子 / アンプ・サンプルホールド回路 |
研究実績の概要 |
平成27年度までに,オプティクス部分の設計・製造,検出器(アバランシェフォトダイオード, APD)の設計・製造,信号読み出し回路の設計,高圧電源基板の回路・基板設計,制御基板の回路・基板設計などを実施してきた.これに続き,平成28年度は(1)信号読み出し回路基板の製造・試験,および(2)センサ回路部筐体構造の設計,(3)ロケット実験の検討を実施した. (1)APDからのアナログ信号を読み出すアンプ・サンプルホールド回路基板の製造を実施した.回路は,基本的にERG衛星搭載機器MEP-eの設計を踏襲しているが,前者は比較的大きなセンサであり,大きな基板面積に16chを搭載したものであった.本研究では,新たに開発している小型センサ形状にあわせて,この基板を2chごとのユニットとし,全8chをコンパクトに収納できるよう工夫している.この基板を製造し,機能性能確認のため,実験室において電源,テストパルサー,オシロスコープと接続し,パルサーからテスト信号を入力した.パルサーからは,テスト信号と同期したリセット信号も配信した.このテスト信号に対する出力信号をオシロスコープでモニタし,設計通りの波形が得られることを確認した. (2)アナログ基板・デジタル基板の配置を検討し,構造設計を実施した.ここでも,センサをできるだけ小型化するような配置で設計している. (3)米国のロケット実験への申請チームに参加し,脈動オーロラにおける電子計測をテーマとするロケット実験課題で応募した.しかし,これは結果としては不採択となった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまで,信号検出器,読み出し回路,センサ構造などを設計・製造してきた.最終年度に電源回路基板・制御回路基板などを製造・試験することで,センサ全体が完成する見込みである.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度にあたるH29年度には,電源回路基板・制御回路基板などを製造・試験し,複数基板を組上げてセンサ全体の機能確認を実施する予定である.また,引き続き,ロケット実験搭載機会の創出に尽力する.
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次年度使用額が生じた理由 |
製造メーカ担当者の他業務へのエフォート状況に鑑みて,H29年度の実施としたほうが,効率の良い開発ができると判断したため.
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次年度使用額の使用計画 |
H29年度のエレキ部構造製造やエレキ基板製造にあてる.
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