研究課題
若手研究(A)
本研究では,美濃帯のペルム~ジュラ系層状チャートに残された地球外物質付加の記録について検討した.層状チャートの白金族元素やオスミウム同位体比の分析から,後期三畳紀ノーリアンの層状チャートに挟まれた粘土岩層中に,隕石衝突の証拠が残されていることが明らかになった.衝突隕石の種類を決定するために,新たに発見した5カ所の粘土岩から白金族元素の濃度を調べ,これらの濃度比を既存の隕石と比較した.その結果,衝突した隕石は,直径3.3~7.8 kmのコンドライト隕石であることが明らかになった.また天体衝突イベントの直後に,非常に高い割合で海洋の微化石群集が絶滅していることが明らかになった.
層位・古生物学