イオンチャネルやトランスポーター等の膜タンパク質が機能する分子機構を解明するため、イオンや基質との相互作用や機能発現過程での構造変化を定量的もしくは時分割で計測することを可能とする新規赤外分光計測法の開発に取り組んだ。全反射型赤外分光装置に低速溶液交換法および急速溶液交換法を適用する実験系を構築した。カリウムチャネルの高いカリウムイオン選択性に関わるイオン選択フィルターについて、その分子指紋となる赤外吸収バンドの特定に成功したり、カリウムイオン結合に伴う構造変化を反映する赤外吸収バンドの変化を時分割で計測することに成功した。
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